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​第28回学級経営実践セミナー(高知)
「学級の心理的安全性を高めるために」
​実施報告

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1 開催趣旨

今回のテーマは,「学級の心理的安全性を高めるために大切なこと」。学級の心理的安全性の向上を目指してそれぞれの視点から取り組んできた学級経営の実践について,心理的安全性を考える会(高知)のメンバー3名が発表しました。講師には,上越教育大学教職大学院の赤坂真二先生をお招きし,それぞれの実践に対するご助言とご講話を頂き,参会者の皆さんからもご意見やご質問を頂きながら,みんなで一緒に子どもが笑顔で安心して過ごせる学級づくりや学級の心理的安全性について考えたいと思い,開催しました。

 

2 日時

2024年11月24日(日)9:00~11:30

3 会場

オンライン(zoom)

 

4 参加者数

71名+学会理事1名(赤坂真二先生)

 

5 プログラム

9:00~ 開会 日程説明

9:05~ 基調提案「学級の心理的安全性」

      松山 起也(前高知大学教育学部附属小学校)

9:15~ 実践発表①「一体感のある学級づくり~心理的安全性を高める活動を通して~」

       中家 和音(高知市立行川学園)

9:30~ 質疑応答

9:40~ 実践発表②「子どもが安心できる授業を目指して」

       藤崎 文登(高知市立横浜新町小学校)

9:55~ 質疑応答

10:05~ 赤坂先生から実践発表①,②についてのコメント

10:15~ 休憩

10:30~ 実践発表③「子どもとつくりあげる心理的安全性」

        山﨑 拡(高知市立神田小学校)

10:45~ 質疑応答

10:55~ 赤坂先生から実践発表③についてのコメント

11:00~ 赤坂先生のご講話「学級の心理的安全性を高めるために大切なこと」

11:30  閉会

 

 

6 当日の様子

 最初に,松山から心理的安全性に関する研究の基調提案として,これまでの研究で開発した「心理的安全性尺度」と心理的安全性を高めるための授業実践について発表した後,中家,藤崎,山﨑の3名からそれぞれ実践発表をしました。発表に対して,参会者の皆さんからは,「客観的なデータだけでなく,教師の肌感も大切。そのバランスが絶妙でよかった」などといったご意見を頂きました。

また,赤坂先生からは,おもに以下のようなご助言とご講話を頂きました。

  • 尺度を用いて客観的なデータで分析していることは素晴らしいことだが,母数が少ない場合に平均で検討することが適当かどうかは考える必要がある。高群と低群に分けて有意差があるかどうかや,どの群の割合が相対的に高いのかといった分析の仕方も考えられる。

  • 子どもたちの動機付けの一つとして,教師のフィードバックは重要。それぞれの先生がどのようなフィードバックをしたのか,またフィードバックの際に教師がどんな表情でしたのかも大切なポイントである。今回の実践では教師主導にならないようにフィードバックしているところがよかった。また,教師の承認から子どもの相互承認になっている姿が見られたこともよかった。

  • 今回の実践は授業の場面を意識したものが多かったが,授業だけではなくもっと学校生活全体の場面へと広げていった方がよい。そうすることで,より子どもたちは心理的安全性の高まりを実感できるようになっていくのではないか。

 

 今回の3名の発表者はいずれも初めての実践発表でしたが,皆さんからたくさんのご意見やご助言を頂けたことでまた新たな課題が見え,「早速明日からの実践に生かしていきたい!」と意気込んでいるところです。

 また,今回のセミナーを通して,これまで高知心理的安全性を考える会のメンバーで一緒に取り組んできたことも評価して頂き,これからもチームで実践・研究を継続していきたいという思いが強まりました。

 このような貴重な機会を頂き,本当にありがとうございました。

 

【参会者アンケートより】

  • 子どもたちが自分たちで自分たちのクラスのことを考え、改善していく取組を拝見し、感動しました。事前指導による動機づけの大切さについても学びました。素敵な実践を紹介していただき、ありがとうございました。

  • 教師の主観だけではなく,数値的な客観的な指標を用いて実践をしていくことが大切だと思ったし,どうしても教師主導になるところを子どもが能動的になるように変化させていくことが重要だと感じました。

  • それぞれの取り組みをお聞きしながら、自分だったらアンケートの分析をどうするか考えていました。データという客観的資料に意識を向けながらも、結果はあくまで学級全体ではなく個人なのかなと、まだ自分の中でも曖昧ですが、考えるきっかけをいただきました。ありがとうございました。

  • 3人の先生方の発表は,大変興味深い発表でした。発表を聞きながら,子どもの姿が浮かんでくるようでした。継続して今後も学級がどのような変化を遂げて一年を終えるのか続きを聞いてみたくなりました。

  • 3名の実践発表とも学級の心理的安全性を育むことを土台とした授業づくりや学級経営を研究されていて、その内容を学ぶことができ貴重な時間でした。日々の忙しさから忘れがちですが、実践の事前・実践・事後を子どもと共有して共に作り上げていくこと、子どもの様子から見とり価値づけ(フィードバック)をすることが改めて、大切であるなぁと感じさせられました。ありがとうございました。

  • 赤坂先生のおっしゃった、自然に「チーム」にはならないということに納得しました。学級も、職員室もだなと思いました。また、これまで「授業」にこだわっていたので、学校生活の一部という捉えは自分にとって新しく、また考えてみようと思いました。ありがとうございました。

  • 自分の興味のあるテーマでしたので、たいへん有意義でした。同じ四国に学級経営を真剣にご研究されている先生方がいることに感銘を受けました。今、自分の学級は心理的安全性に欠けており、建て直すヒントを得るためにと考えて参加しました。実践発表の先生方の真摯な姿勢に、身が引き締まる思いがしました。「子どもとともに創る」という言葉が心に残っております。また、松山先生の尺度は、今後機会があれば使わせていただきたいと思いました。ありがとうございました。

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