山梨での学級経営実践セミナーの開催は今年で7回目を迎えます。過去6回、その時々の地域の課題に対して真正面から取り組み議論する中で、学級経営実践についての知見を深めてきました。県内においても多くの学校において今まで以上に「学級経営」に重点が置かれるようになっています。

　一方で、「学級がうまく機能しない」「子ども同士の関係づくりが難しい」「様々な援助ニーズをもつ子どもたちへの対応が難しい」といった声も耳にします。学級担任の指導性を高め、発揮していくだけでは、対応が難しい状況にあると言えるのではないでしょうか。

　そこで今年度のテーマは「子どもの心の育ちを支える『環境』としての学級をどうつくるのか」と設定しました。先に述べたような様々な課題がある中で、教師からの直接的なアプローチのみならず、間接的なアプローチも同時に行っていくことが必要であると考えています。その一つが「環境」への注目です。例えば石隈（１９９９）は、「「個人としての子ども」を見ると同時に、「環境のなかの子ども」を見る」ことの重要性を指摘します。同様にバンデューラ（１９７８）は「人間の行動は、個人的要因と環境要因の結果であると同時に、環境や個人の要因にも影響を与える」と説明します。学級は言うまでもなく子どもの発達に大きな影響を与える「環境」です。どのような環境が子どもの心の育ちにとって望ましいのか、望ましい環境をつくるためにはどのような手立てが必要なのか、そういった視点から学級経営について議論を深めていきたいと思います。

　今年度も本学会理事の赤坂真二先生、松山康成先生と共に上記テーマについて深めていきたいと思います。また、県内各地で素晴らしい学級経営実践をされている先生方にご登壇いただき、それぞれの実践発表をもとに、参加者の皆さんとともにテーマについて議論できればと思います。ぜひ、ご参加をお待ちしております。

 

 日時

2026年1月24日（土）　１３：００～１７：００（受付　１２：３０）

 

会場

韮崎市民センターNICORI　〒407-0015　山梨県韮崎市若宮一丁目2番50号

 

定員

４0名

 

参加費

学会員2000円　一般3000円

 

申し込み先

こくちーずプロへジャンプします。→https://kokc.jp/e/11694e23574306869990337657e71009/

 

プログラム　　　　　　　　　　　　　　

１２：３０　～受付

１３：００　～開会

（１）開会あいさつ

（２）基調提案

「子どもの心の育ちを支える環境としての学級とは」　（10分）

渡邊克吉

（３）発表（プログラムの内容は変更の可能性があります。）

①　講座１

13:15～13:35

松山康成　「人的環境づくりについての理論と実践」

②　実践発表１

13:40～14:00

饗場大介  「『安心感』が『挑む力』を生み出すー『選べる環境』が育む，自己決定と相互尊重の学級風土ー」

③　実践発表２

14:05～14:25

諏訪有香  「子どもが自然と動き出す教室～主体性を支える環境づくり実践記録～」

④リフレクション１※１～３の発表テーマに関するリフレクション

14:25～14:55　　

松山康成，饗場大介，諏訪有香，赤坂真二

 

休憩（14:55～15:05）

 

⑤　実践発表３

15:05～15:25

笠井　恵「みんなでつくる″オープンなクラス″～つながりをつくる環境づくり～」

⑥  実践発表４

15:30～15:50

渡邊克吉「感情の表出・共有を促す対話プログラムが，児童の援助行動に及ぼす影響～人的環境の調整に着目して～」　　

⑦　講座２

15:55～16:15

赤坂真二　「学級経営と環境づくり」

⑧  リフレクション２※５～７の発表テーマに関するリフレクション

16:15～16:45

笠井恵，渡邊克吉，赤坂真二，松山康成

 

(４)閉会行事

17:00終了